園児募集

くすのき園では、随時、入園を受け付けております。
入園をお考えの方は是非 くすのき園 までお問い合わせください。

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# by kusunokien | 2020-12-31 17:15 | 入園説明会

童話と科学 信じることと知ること

 最近は特に、親から虐待を受けて亡くなる子どもや、いじめを苦に自殺する子どもの報道を耳にするようになりました。子どもを取り巻く環境が年々ひどくなってきているのでしょうか。
学校の先生や教育委員会の対応のまずさや児童相談所の連携のまずさなどが指摘されています。
 

 けれども、このような問題は、今に始まったわけではなく、虐待やいじめなどは昔からあったことです。今の子どもたちの状況と昔の子どもたちの状況はどう違うのでしょうか。

子どもたちの健やかな成長は誰もが望んでいることです。子どもたちは未来の社会の担い手になるのですから。子どもたちと関わる私たち親や教師はいったい何ができるのでしょうか。

 そんなことを考えていたとき、村瀬学という人の書いた「銀河鉄道の夜とは何か」という本を思い出しました。

この本は、今から20年も前に書かれた本ですが、その当時も友だちを殺した女子中学生の事件や少年Aが顔見知りの幼い友人を殺し、首を切りそれを校門の前に飾った事件などショッキングな事件が相次いでいた時代です。

 村瀬氏は最初に問いを立てています。
 子どもが、自分で死を選んだり、身近な人を殺したり、自分の命を顧みず人を助けたりできるのは、いったい何時なのかという問いです。
 「銀河鉄道の夜」は宮沢賢治の作品です。

 ジョバンニという少年は母親と二人暮らしの貧しい家の子どもです。父親は漁に出たまま行方不明になっています。そのことで級友からいつもいじめられていました。今夜は星祭の日で級友たちはお祭りに出かけています。ジョバンニだけが一人お母さんからの用事で牛乳をとりにいかなければなりませんでした。その途中、ジョバンニは丘に登り寝転んで星空を眺めていました。ジョバンニは午後、学校で聞いた先生の話を思い出していました。
「川だといわれたり、乳の流れだといわれたり、このぼんやりと白いものは本当は何かご承知ですか」

ジョバンニは授業で先生の銀河についての科学的な話を聞いてそうかと思いつつ、いや夜の空はそうではない。どこかの本で読んだサソリや勇者や蛇や魚がいるような気がしています。

すると夜空に汽車が現れ、気がつくとジョバンニはその汽車に乗っていたのです。

 その汽車には様々な人が乗ってきます。キリスト者、少年、少女、尼さん、鳥捕り、そしてカンパネルラ。カンパネルラはジョバンニを唯一いじめない級友でした。

これらの人々はある意味において「物語」を信じている人々。つまりこれらの人々はみんな、事実だけに生きるのではなく、物語をも同時に生きようとしてきた人たちだと村瀬氏は言います。

 この汽車はまさに物語と科学の間(境界)を走るものとして設定されているというのです。

 これらの乗客は次々に「汽車」から降りていきます。乗客が「事実」か「物語」かのどちらかに傾きすぎたら、この汽車から降りなければなりません。境界にいることができなくなると、人はどちらかの領域に向けて出発していかなければなりません。
 カムパレルラもいなくなってしまいます。

 ジョバンニは現実の世界に返り星祭が行われているところに行ってみると、カムパネルラが級友を助けるために川に飛び込み行方がわからなくなっていることを知ります。

 この物語から、この汽車は死後の世界を走っていると解釈する人もいます。しかし村瀬氏は少年から青年に移行する時期の物語として描いていると解釈しています。少年であれば、自分の身を守る範囲で助けようとするか、あるいは誰かに助けを求めただろうというのです。カンパネルラは少年から青年へと旅立って行ったのだと。

 青年期に旅立つ者はみな一人になるといいます。青年たちが新しい関係を得るために古い関係を切っていくようなところも現れます。

 つまり一方でたくさんの関係の死を体験せざる得なくなるというのです。それは、家族や友人との口論というレベルから、家族、知人への暴力、殺傷といったレベル。そして自死までの様々なレベルをふまえて現れてきます。これらの現象は、青年が生まれるためには、なんらかな形で「死」が体験されなければならないことを物語っています。

 最後のシーンでカンパネルラは青年へと旅たっていきました。ジョバンニはその領域に踏み込むことができず、彼と別れて少年へと立ち戻っていきます。

 さて、子どもたちに目を向けて見ますと、物語を生きる時期が今の子どもたちはとても短くなっているように思います。また、逆に現実の世界にいつまでたっても入っていけない子も増えているように思います。両極端になっているのでしょうか。

 お話や絵本を読んであげた後、以前勤めていた保育園では、「そんな話、うそや」と言う子がいました。
 中学生で自殺した子は、学校と家庭だけの狭い世界の中でしか生きることができず追い詰められたのでしょう。もっと想像したり空想したりして世界を広げることができていたらと思います。

 テレビの世界では、映像として写るので、想像する力も空想する力も奪われます。ゲームにのめりこむと偽りの世界でしか生きられなくなります。

 昔話や、良い絵本は感情を豊かに育んでくれます。

「感情が育つとこの世の善悪をますますしっかりと判断することができる人になります。善や正義を喜びと感じ、悪や不正を悲しみと感じるようになります。」とシュタイナーは言います。

 昔話には、人をだますもの、ずるいことをするもの、悪事をはたらくものなどいろいろなものが登場しますが最後には必ず善なるものに幸福が訪れます。 
 お話を通して困難な状況を乗り越える力と生きるための指針が育まれますように。
そして、どの子にとっても難しい青年期への移行の手助けとなってくれることを願っています。
 
そのためにもお話や絵本を幼児期だけではなく小学校へ行っても、たくさん読んであげたいものです。

# by kusunokien | 2019-04-08 20:39 | くすのき園つうしんより

春の手しごとワークショップ

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羊毛⼈形 花の王⼥さまを作りましょう

⽇時 2019年3⽉23⽇(土)10:00〜12:00
場所 くすのきえん 参加費2000円 (材料費込み)

ミツロウ粘土のかんむりをかぶった
花の王⼥さま。
春のお花畑をイメージしてドレスは
それぞれお好きな⾊を選んでいただ
けます。
ミツロウ粘土のかんむりはあらかじ
めこちらで用意いたします。

ひとりで遊べるお⼦さまは⼀緒に参
加いただけます。

※3/9までに電話かファックスでお申
込み下さい。

春のリース、人形の販売もいたします!


くすのきえん
あびこシュタイナー幼稚園
大阪市住吉区遠⾥⼩野5-7-28
Tel/Fax : 06-6608-8080


# by kusunokien | 2019-02-26 22:25 | ワークショップ

2019年度1学期の親子教室

2019年度 1学期の親子教室の日程が決まりましたので、募集を開始いたします。

定員は 3組 となります。
参加を希望される方は、どうぞお早めにお申し込みくださいませ。


●日時:毎月 いずれも月曜日 
 9:30 ~ 11:00
      
【1学期 Aクラス】 合計4回

 4/15 ・ 5/13 ・ 6/10 ・ 7/1

【1学期 Bクラス】 合計4回

 4/22 ・ 5/20 ・ 6/17 ・ 7/8


 ※毎月の参加が難しい場合は、単発での受付もしています。


親子教室についての詳細は→ こちら


# by kusunokien | 2019-02-12 14:09 | 親子教室

「人生、七味とうがらし」

 ある占い師

 うらみ、つらみ、ねたみ、そねみ、いやみ、ひがみ、やっかみ。
 
 人を翻弄するこれらの性は、いずれも自他の比較に由来する。
 


他者と比べる中でしか自己を見ることのできない人の治らない病であり業であるが、これと正面から向き合うことで人生の味わいもいっそう深まる。と占い師は言います。

 昨年、俳優の樹木希林さんがお亡くなりになりました。全身に移転したがんを受け入れ、それに振り回されない。最後まで仕事を続けられた姿は印象的でした。

 この人こそ、

「私は、私。あなたは、あなた」

を貫いて生きた人なのでしょうか。


 新聞にこんなエピソードが載っていました。

 小学6年生の水泳大会で選んだ種目はクロールや平泳ぎでなく「歩き競争」でした。泳げない子向けの競技で、ほかは、1、2年生ばかり。あっという間にゴールして一等賞をとったそうです。同級生から軽蔑されながらも賞品をもらい、得した気分になったということです。「これでわたしは、きっと味をしめたんだね。いいんだ、これでって。そのまま来ちゃったわね、わたしの人生」

 一方、有名なマンガ家の手塚治虫さんは、その嫉妬ぶりで知られている人です。

 手塚治虫さんと言えば、「鉄腕アトム」でしょうか。私は、「りぼんの騎士」が大好きでした。私の小さいころは、マンガの貸し本屋さんがあってよく借りに行ったことを覚えています。
大きくなってからは「火の鳥」が好きでした。権力の腐敗や、差別、平和の貴さ、生と死などを題材にした作品の数々。どの作品からも学ぶことがたくさんありました。そんなすごいマンガ家が嫉妬深かったなんて。

 彼は、ベテランになってからも、人気マンガが出るごとに「ああ、また若手に追い抜かれたか」という思いに駆られたそうです。猛烈に悲観し、頭を抱えて転げまわったそうです。アシスタントたちを片っ端からつかまえてこう聞いたそうです。「どうだ、おれの絵、このごろどう思う?古くないか?マンネリか?見飽きたか?はっきりいってくれ、おれの絵はもうおしまいなのか?」

また、「原稿料は絶対に上げないで下さい。仕事が来なくなります」とマネージャーに言ったそうです。高さが理由になり、発表の場が減ってしまう恐怖からでしょうか。

 この強い焦りは「マンガの神さま」というイメージからほど遠いですね。


 子どもはいつ頃から自分というものを意識するようになるのでしょうか。

 生まれたばかりの赤ちゃんは、自分という意識などなく自分と世界とは全く一緒です。自分と世界が違うことに気づくのは、2,3歳ごろに芽生える低次の自我でしょうか。それまでは何でもお母さんに委ねていたのですが、言うことをきかない「イヤ、イヤ」時代が始まります。この時代の子育てはとても大変です。
自分の思い通りにならないとひっくり返って手足をばたばたさせて泣き叫ぶこともあります。まったくの自己中心的な行動です。自分は世界で一番えらいんだと思っている時期ですね。

 成長するにつれて、自分と周りの違いが見えてくるようになります。この頃から、他人を意識するようになるのでしょう。すなわち自分と友だちを比較する意識が生まれてきます。自分と他者の違いを自覚することは、自分を正しく知る上でとても大切なものです。

 ところが、その違いを自分が気づいていくのではなく、お母さんやお父さんあるいは先生から言われたらどうでしょうか。

 特に、その違いも優劣で知らされたらどうでしょうか。あなたはあの子よりも優れている。あなたはあの子よりも劣っている、と。
今の学校教育で行われているテストも優劣で知らせるものになっているように思います。これは、子どもに抱かなくてもいい必要以上の劣等感や優越感を持たせることになってしまいます。

 「愛の要件」としてシュタイナーは
このように記しておられます。

 シュタイナーは地球紀の使命は「愛の育成」だといいます。
愛の育成には要件があるというのです。

 「或る存在が他の存在を愛するようになるために必要なものは、その存在がまったき自己意識を持ち、独立していることが必要です。
私の手は私の身体を愛しません。独立し、他の存在から切り離されたものだけが、他の存在を愛することができるのです。そのためにこそ、人間は自我存在にならなければなりません。愛の担い手は、自立的な自我でなければなりません」と。
だからシュタイナーの教育の最終目的は自立した自我を確立することにあったのですね。

 樹木希林さんは「私は私、あなたはあなた」と堂々と割り切って、わが道を歩んだわけではないと思うのです。女優にとって美しくないということはどれほど劣等感を抱かせたことかと思います。他の美しい女優さんを見てきっと嫉妬したに違いありません。でもあの人のすごいなあと思うところは、美しくないところをエネルギーにして女優として歩んでいくことを選んだことにあると思うのです。歳をとってしわが出来たことを、「せっかくできたしわを伸ばすなんて、なんてもったいない」と言っていました。

 様々な負の感情とも向き合って受け入れてきたからこそ女優として味わいのある演技ができたのでしょう。

 手塚治虫さんは、強い焦りや嫉妬をエネルギーにして、あの膨大な作品を生む原動力を生み出していたのだと思います。

 二人ともの共通点は、自立した人であったことです。だからこそ、希林さんの映画やドラマでも、手塚治虫さんのマンガでもほとんどが愛にあふれた作品だからです。

 子どもを育てるときには、他の子と比べて優劣を感じさせるようなことは決して言わないこと。「あなたは、あなたでいいんだよ」というメッセージをいつも意識して送ることが大切です。それには、まず大人がそのようなあり方でなければなりません。

 子どもを育てるって難しい!

 うらみ、つらみ、ねたみ、そねみ、いやみ、ひがみ、やっかみ。

 人を翻弄するこれらの7つの性は、治ることのない病であり業です。
けれども、これと正面から向き合うことで人生の味わいもいっそう深まるのだと占い師は言います。

 正面から向き合うこともまた難しいですね。自分がこんな負の感情を抱いていることすら気づかないで人を傷つけることが多いからです。

 人生は七味とうがらし。

 とうがらしのはいった人生は、良しも悪しも、またぴりりと一味ちがう人生になるのでしょう。

# by kusunokien | 2019-01-10 11:13 | くすのき園つうしんより

2018年度3学期の親子教室

2018年度 3学期の親子教室の日程が決まりましたので、募集を開始いたします。

定員は 3組 となります。
参加を希望される方は、どうぞお早めにお申し込みくださいませ。


●日時:毎月 いずれも月曜日 
 9:30 ~ 11:00
      
【3学期 Aクラス】 合計3回

 1/21 ・ 2/18 ・ 3/4

【3学期 Bクラス】 合計3回

 1/28 ・ 2/25 ・ 3/11


 ※毎月の参加が難しい場合は、単発での受付もしています。


親子教室についての詳細は→ こちら


# by kusunokien | 2018-11-09 16:21 | 親子教室

くすのきの秋みつけた 2018年秋 10周年記念バザーのお知らせ


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くすのき園では、今年も秋のバザーを開催いたします。
今年は10周年記念バザーという事で、特に子どもたちの大好きなおもちゃを用意しています。
また記念誌の販売を行います。記念誌を通して乳幼児期の子どもたちの育ちに何が必要なのかを共に考え合う機会になればと思っています。
沢山のご来園をお待ちしております。


日時:2018年11月23日(金・祝日)
    11時~14時
会場:くすのき園あびこシュタイナー幼稚園


★人形劇「大工と鬼六」300円
 11:15 & 11:30の2回上演
 小人のネックレス付き


★ゲーム
 ●輪投げ 150円 
 ●釣り遊び 200円 


★ワークショップ
 ●木の実と天使さんの鉢植え 300円


★販売
 ●10周年記念誌 500円
 ●手作りおもちゃ
 ●福袋
 ●おにぎり各種
 ●お菓子
 ●パン
 ●コーヒー
 ●紅茶
 ●ジュース


くすのき園周辺は住宅地の為、駐輪スペースがほとんどございません。
出来るだけ公共交通機関のご利用をお願い致します。


# by kusunokien | 2018-10-10 11:00 | バザー

見えないものの大切さ

  
『ほしと たんぽぽ』

 あおい おそらの
     そこ ふかく、
 うみの こいしの 
     そのように、
 よるが くるまで
     しずんでる、
 ひるの おほしは
     めに みえぬ。

 みえぬけれども
     あるんだよ





  
 みえぬ ものでも
     あるんだよ。

 ちって すがれた
     たんぽぽの、
 かわらの すきに、
     だァまって、
 はるの くるまで、
     かくれてる、
 つよい そのねは
     めに みえぬ。

 みえぬけれども 
     あるんだよ、
 みえぬものでも。
     あるんだよ。

 
この詩は童謡詩人の「金子みすゞ」の作品です。


 わたしと ことりと 
     すずと

 わたしが りょうてを
     ひろげても、
 おそらは ちっとも
     とべないが、
 とべる ことりは
     わたしのように、
 じべたを はやくは
     はしれない。

 わたしが からだを
     ゆすっても、
 きれいな おとは
     でないけど、
 あの なる すずは
     わたしのように
 たくさんな うたは
     しらないよ。

 すずと ことりと
     それから わたし
 みんなちがって
     みんないい

 この作品はとても有名です。「みすゞ」の研究をされている矢崎節夫氏は、みすゞの作品を読んだとき、人間中心の自分の目の位置をひっくり返される、深い、優しい、鮮烈さを感じたと述べておられます。みずゞという人は人間だけではなく、鳥や虫、魚や木や草花、あらゆるものの側に立ってやさしいまなざしを向けられる人でした。そして、目には見えないものの大切さに気づいていた人でした。
夏休み中に、全国で行われている学力調査の結果の発表がありました。この学力テストは、小学生6年生と中学生3年生を対象に毎年実施され、2017年度からは政令指定市ごとの結果を公表しています。大阪市は指定市20市の中で平均正答率が2年連続で最下位でした。

 この結果を受けて、大阪市の吉村洋文市長は激怒し、来年度以降の全国学力調査の結果を、校長や教員の人事評価とボーナスの額に反映させる意向を明らかにしています。それと同時に各学校に配分される予算の額にも反映させる意向だというのです。
 このニュースを知り、背筋が寒くなりました。大阪市の教育はいったいどうなってしまうのだろうかと…。

 教育評論家の尾木直樹さんは、
 「大阪市がテストの結果を人事評価などに反映させれば、学校は点数を上げるためだけの指導を競い始め、教育が荒れてしまう。家庭の経済格差や生活環境などテストの得点を左右するデータは多く知られているのに、それらの分析からテストの結果の低迷の理由を探ろうとせず、現場の教師たちに責任を負わせるのも短絡的な考えだ。大阪市で教師になろうという若者も減り、教師の質を下げるだろう」と述べておられます。

大阪市の中学校校長からも
「むちゃくちゃだ。大阪市で教員をやりたいと思う人がいなくなる」と反発の声が上がっています。

 また、毎年高い平均正答率を出す福井の県議会は昨年、県への意見書を可決したそうです。教師に厳しく叱られた中2生徒が自死したのを受けた措置で、学力偏重が「現場に重圧を与え、教員と生徒のストレスの要因になっている」と指摘し、教育行政のあり方を根本的に見直すよう求めたものでした。

平均正答率が高いところでも、子どもが自死に追い込まれる事態を招いているのですね。

 そもそも、毎年数十億円もかけて対象学年の全員に受けさせる調査が、本当に子どもたちの教育に役に立っているのかと思います。文科省は子どもたちの教育の向上のために行っていると述べておられますが、学校の序列化を招き、競争を過熱させる副作用の方が多いように思います。調査にかかる費用はわたしたちの税金なのです。その予算があれば、もっと教員を手厚く配置したり授業方法を研究したりする費用に回せないものかと思います。

 もちろん、シュタイナー教育には、テストで子どもを評価することはありません。
シュタイナーは「性的成熟以前に、テストによる不安は人間の生理的な機構全体を非常に危険にさらします。それは、人間の生理的・心理的な素質を悪い方向にかりたてることになるのです。最もよいのは、あらゆる試験制度を廃止することです」と述べておられます。シュタイナーは、子どもの成長にとって生理的・心理的に害を及ぼすという理由から、明確に試験制度の廃止を主張しました。

 テストをして、今子どもたちがどれだけ理解しているかを把握しなければならないという考え方もありますが、教師は、テストをしなくても子どもたちがどういう状態であるかを知らなければならないといいます。

 また、シュタイナーは、政治と経済と精神(教育)のそれぞれの機構は相互に関連しつつも、相互において互いに独立するべきだと述べておられます。自立した私立学校が政治からの独立という点で望ましいと。

 日本の戦前の教育が、軍国少年、軍国少女を育成し、戦争へと突き進んでいきました。今も教育無償化という美名の下、国の介入を強め、産業の発展や競争力強化に役立つ教育が推し進められているように思います。

わたしが一番危惧していることは、このような考え方が乳幼児保育の場にも下りてきているということです。
 小学校へ行く前から早期教育を行うこと、学校での授業形態に早くなれるということで、設定された保育の下、自由に遊ぶ時間を奪われてしまうこと等です。

 わたしたちが目指す保育は、目には見えないものばかりです。
意志の力や想像力、人との関係性など、どれだけ育ったかは計れませんし、目には見えません。
でもたんぽぽの根のように、目には見えないけれど、春には美しい花を咲かすことができるのです。まさに、わたしたちの保育は、たんぽぽの根を育てているのだと思います。
 そして、一人ひとりの子どもたち。どの子も同じ子どもはいません。さまざまな個性と才能を秘め、この世での使命を果たすために生まれてきたのです。小鳥と鈴とわたしのように、みんな違ってみんなすばらしいのです。

 みえぬけれどもあるんだよ
 みえぬものでもあるんだよ

 すずとことりとわたし
 みんなちがってみんないい

# by kusunokien | 2018-09-14 11:41 | くすのき園つうしんより

2019年度 入園説明会のお知らせ

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くすのき園 あびこシュタイナー幼稚園
2019年度の入園説明会を行ないます。

  日 程 : 9月8日(土)

  時 間 : 10時~11時

  参 加 : 無料

  場所 : くすのき園
 
 
参加をご希望の方はくすのき園までご連絡ください。


# by kusunokien | 2018-06-08 16:52 | 入園説明会

2018年度2学期の親子教室

2018年度 2学期の親子教室の日程が決まりましたので、募集を開始いたします。

定員は 3組 となります。
参加を希望される方は、どうぞお早めにお申し込みくださいませ。


●日時:毎月 いずれも月曜日 
 9:30 ~ 11:00
      
【2学期 Aクラス (月2回)】 合計5回

 10/15 ・ 10/22 ・ 11/12 ・ 11/19 ・ 12/10

【2学期 Bクラス (月1回)】 合計3回

 10/29 ・ 11/26 ・ 12/17


 ※毎月の参加が難しい場合は、単発での受付もしています。


親子教室についての詳細は→ こちら


# by kusunokien | 2018-06-08 16:50 | 親子教室

2018年度・シュタイナー幼児教育夏季講座のお知らせ

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2018年度・シュタイナー幼児教育夏季講座


2018年7月21日(土)・22日(日)


講座 A ことばと子どもの育ち

◆2018年7月21日(土)午前10:00~12:00   講師 諏訪 耕志


参加費:2500円


講座 B 手しごと講座 子どもに大人気の抱き人形をつくりましょう

◆2018年7月22日(日) 午前10:00~12:00  講師 樋口 早知子


参加費:2500円(材料費含む) 

持ち物:裁縫道具(糸切りはさみ、針)

    ※糸は用意します。


講座 C 幼児期の子どもの育ちに大切なこと

◆2018年7月21日(土) 午後1:00~3:00    講師 樋口 早知子


参加費:2500円(小さな羊毛作品のプレゼント付き)


講座 D 手しごと講座 立ち人形を作りましょう

◆2018年7月22日(日)午後1:00~3:00     講師 樋口 早知子


参加費:2500円(材料費含む) 

持ち物:裁縫道具(糸切りはさみ、針)

    ※糸は用意します。



お申し込み

7月7日までに 電話かFAXでお申し込みください。


Tel/Fax  06-6608-8080

(保育中は留守電にしていますので伝言をお願いします)

夜間連絡先  06-6661-7193 (樋口まで)


1講座から申し込んでいただけます。

準備がありますので必ず期限までにお申し込み下さい。

小さいお子様はお預けになってご参加ください。

 午後の講座、B・Dはひとりで遊べる年齢から同伴可能です。同伴の場合はご連絡下さい。

手作りおもちゃ、羊毛作品の販売も行います。


講座にご参加下さった方にはもれなく10周年記念誌

「シュタイナー教育に学ぶしあわせな子育て」の本をプレゼントいたします。



# by kusunokien | 2018-05-25 17:59 | 学びの会

からだの不思議 ~健康と病気~

 シュタイナーの「からだの不思議を語る」という本を読みました。

 シュタイナーは「精神的なものが目に見えるものを創造する。」と語ります。

 私たちは、不安や恐怖を感じるとき、血液はからだの表面から引いて中心部に集まります。また、涙が出るのは悲しいときです。涙が出るから悲しいのではないですね。悲しいから涙が出るのです。心の経過の結果として、からだに経過があるのです。精神的、心魂的なものにからだが影響を及ぼすのではなく、精神的、心魂的なものがからだの土台になっているのです。
 シュタイナーは、「どの機械の背後にも制作者、整備士がいります。時計はひとりでに出来上がったのではありません。時計職人が作ったのです。何かができるためには、まず精神的な建設者がいなくてはなりません。」と語ります。

 シュタイナーは「健康と病気は、肉体だけに関係するのではなく人間の心と精神にも関係している。」と述べています、

 植物には心がありません。ですから植物の病気の原因は常に、外的な原因によるものです。土の有害な影響であったり、寄生虫、日照不足、風などの自然の作用などが植物を病気にさせます。一方人間はとても複雑な生きものなので病気になる原因を見出すのは容易ではありません。身体の健康を考えた場合、心のありようをも同時に配慮されなければならないという考え方は、最近では一般的になってきています。
 しかし、子どもにどのような生活をさせるか、どのような教育を受けさせるのかということが、子どもの健康と病気に結びつくと考える人は少ないように思います。

 シュタイナーは「子どもにたえず、いろいろひどい食品を食べさせ、記憶力に過剰な負担をかけて勉強させています。するとその子は正気を保てません。大人が子どもの精神を消耗させるのです。単に精神を消耗させるのではありません。精神はたえず身体に働きかけるのです。子どもに誤った教育をすると、その子の一定の器官を硬化させます。子どもの脳に負担をかけすぎると腎臓が病気になります。」といいます。

 腎臓は、脳の中の思考と結びついているのだといいます。脳の活動が秩序正しくないと腎臓の活動も順調ではなくなるのだそうです。子どもに勉強させすぎ、たくさんのことを暗記させると脳はまともに働かなくなると。脳はたくさん活動しすぎて、くたびれ硬化します。脳が硬化すると一生の間、脳は正規に働かなくなると。
 そして、人体はよく持ちこたえることができるので、全身がもはや正常に働かない、腎臓も正常に働かなくなるのは後年になってからなのだそうです。五〇歳ごろから現れる病気の原因は乳幼児期にあるとまでいいます。
 
 脳に負担をかけるということは、からだのあちこちにも負担をかけ病気への原因に結びつくということなのでしょうか。しかも、症状が現れるのはすぐにではなく後年になってからというのも気づきにくい要因になっているのですね。

 私たちは、子どもには健康で幸せな人生を送って欲しいと願って子どもを育てているのですが、子どもの心にも寄り添って負担をかけていないか気をつける必要があるのですね。

 また、シュタイナーは子どもが病気になる可能性が最大なのは乳幼児期だと述べておられます。永久歯が生えると、本来病気になる内的傾向はなくなります。人間は本質的に、永久歯が生えてから性的に成熟するまでの時期が最も健康です。その後再び病気になりやすい時期が始まります。と

 確かに子どもが小さい頃はよく熱を出し病気をしますが、小学校になると不思議なくらい毎日元気に暮らすようになりますね。
 
 シュタイナーは乳幼児の病気の多くは、両親から受け継いだからだを自分自身のからだに作り変えるための試練なのだといいます。子どもは七年かけて自分のからだを新しく構築するのだそうです。

 子どもは、生まれてから一歳ぐらいになるまでは病気にはとんどなりません。親の免疫がまだ残っているからです。一年が過ぎた頃から、親の免疫がなくなり始め、自分で免疫を作っていかなければなりません。小児病のほとんどが一度その病気にかかると、二度とかからなくなるといわれています。それはその病気に対する免疫ができるからです。病気はそのための試練であるともいえます。代表的なものでは、はしか、風疹、おたふくかぜ、水疱瘡などがそうですが、最近は予防注射などで予防することができ、集団で発病することが少なくなりました。

 シュタイナーは、病気の本質のところでこのように述べておられます。

 「健康であろうとするなら、病気をさけてはいけません。病気は健康の条件なのです。病気の結果、人間は強くなるのです。病気から免疫という果実を得ます。私たちが強さや健康を欲するならその前提条件である病気を背負わなければなりません。力強い健康を生み出すために、自然は病気を作り上げたのです。」と
 シュタイナーの生きた時代から今では医療も随分進歩しました。しかし医療がどんなに進歩しても決して病気はなくなりません。病気の本質は変わらないように思います。

 幼い頃、病気になったときのことを思い出します。いつも、ああしろ、こうしろとガミガミうるさい母親が、病気になったとたん優しくなるのです。病気になるのも悪くないなあと思っていました。
 子どもにとっては病気を克服したとき、病気になってしんどい、つらい思い出よりもむしろ、両親の優しさ、愛情を再確認する楽しい思い出として残るのではないでしょうか。

# by kusunokien | 2018-04-10 15:26 | くすのき園つうしんより

2018年度1学期の親子教室

2018年度 1学期の親子教室の日程が決まりましたので、募集を開始いたします。

定員は 4組 となります。
参加を希望される方は、どうぞお早めにお申し込みくださいませ。


●日時:毎月 いずれも月曜日 
 9:30 ~ 11:00
      
【1学期 Aクラス (月2回)】 合計5回

 5/14 ・ 5/21 ・ 6/11 ・ 6/18 ・ 7/2

【1学期 Bクラス (月1回)】 合計3回

 5/28 ・ 6/25 ・ 7/9

 
 ※毎月の参加が難しい場合は、単発での受付もしています。


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# by kusunokien | 2018-02-21 22:39

シュタイナーが目指したものは何か(2)

 私どもは、学校を知的修練の売り場とは決して考えなかった。

                        内村鑑三


 朝日新聞「折々のことば」から


 内村鑑三は明治のキリスト教思想家の代表的日本人です。




 「修練を積めば生活費が稼げるとの目的で、学校に行かされるのではなく、真の人間になるためだった。教育は、これに精進すればこんな見返りがあるという論法でされるものではない。次の世代が正しく、そして確実に生き延びられるよう、自らの持てるあらゆる知恵を伝えることにある。」

と続きます。


 シュタイナーも教育の目的は「真の人間」になることを目指したものでした。シュタイナーのいう真の人間とは、自由を獲得した人のことです。


 シュタイナーの言う自由とは


 自分が何かを行おうとするとき、世間的な思惑や外的な決まりを第一に考慮するのではなく、自分が正しいと信じることを自分の責任で行おうとする。外からの規制ではなく自分個人の判断によって行動し、その行為には責任を負うというあり方です。


 自律した人間を目指すということですね。何をするにも親が言ったから、偉い人が言ったから、あるいは友だちが言ったからするのでは、何か問題が起こったとき人のせいにしてしまいます。親が悪い、学校が悪い、社会が悪いと。不平不満ばかりが募っていきます。

自分の行為に対して責任を負うには、自分個人の判断で行わなければなりません。  


 ではどのようにすれば、自由な人間を育てることができるのでしょうか。



 人生の構成要素は何か


 思考 感情 意志


 人間の人生というのは自分が考えたこと、自分が感じたこと、自分が行為したことの総体です。どんな小さな行為でもこの3つから成り立っています。たとえば「A町に行く」という行為でも、まずおいしいケーキが食べたいなあと感情が動きます。A町にはおいしいケーキ屋さんがあるのでそこへ行くにはどうすればいいか考えます。自転車で行こうか、バスに乗って行こうかと。考えが決まったら実行します。


体験とは、感じたこと、考えたこと、意志したことから構成されています。


この3つをどのように育て自由な人間を目指すのかがシュタイナー教育の目的です。

この3つを育てるためにはバランスよく育てることがとても大切です。


どれかに偏らないということです。偏っていると何もなすことができません。思考に偏ってしまうと頭でっかちになります。感情だけに偏ると考えも実行する力もないので何もできません。意志だけでは闇雲に動いているだけです。


 シュタイナーは思考、感情、意志を育てるのにはそれぞれ育てる時期があるといいます。育てる時期を間違えると弊害がでてきます。


意志は〇歳~七歳に

感情は七歳~十四歳に

思考は十四歳~二十一歳に育てます。


 その中でも意志を育てるのが0歳~七歳の無意識の時代です。この時期に育てることを怠ると、後に意識して身につけようと思ってもとても難しく困難です。


 どうすれば意志は育つのでしょう。


 意志を育てるためには、自由に遊ぶ時間が必要です。四六時中、指示や命令で動かされていたのでは意志は育ちません。


しかし、自由に好き勝手にただ遊ばせるだけでは、正しい意志は育ちません。どんな行為を選ぶのかがとても大切なこととしてあります。利己的な行為なのか、他者への愛による行為なのかが問われるのです。教育とは正しい意志の教育ともいえます。


教育の基礎となる一般人間学というシュタイナーの本の中で、意志の本質が述べられていました。


 意志はまず本能、衝動、欲望の領域に見出されます。乳幼児期の子どもたちはまだこの低次の領域にあります。その意志を自我がとらえると動機を生み、願望、意図、決意へと高次の領域に進むことができるというのです。動物には自我がないので動機を持つことができません。ですから一生、本能、衝動、欲望から抜け出すことができないのです。


 シュタイナーは動機を認識することがとても大切だといいます。自分が行っている行為はどういう動機で行っているのかが認識でいると自由な人間になれるというのです。


 刑事ものやサスペンスなどのドラマを見ていると、犯罪者の動機を追及していくものがほとんどです。犯罪を犯すにいたった動機を解明することによって、ドラマを見ている人に、ただ犯罪を憎むだけではない人間性を見出し、心が癒されるのでしょう。


 今私が行っている行為は、本能や衝動や欲望で動かされているのか。憎しみや怒りや嫉妬で動いているのか、復讐心や義務感から動いているのか、感謝の気持ちや、愛情によるものなのか、敬虔な感情や、忠誠心によるものなのか。自分が行っている動機を認識できたとき人は自由になれるのだと思います。


本能や衝動や欲望に支配された行為は、利己的な行為になりますが、動機を認識することによって高次の意志へと導かれ道徳的な行為へと進むことが出来るのですね。


 人は様々な感情によって行動を起こしますが、そこにとどまるのではなく思考の力(認識)が加わることによって正しい行為へと導かれるのです。

 シュタイナーは、何の外的な基準によらず、イデオロギーや教義によらず、一人ひとりが自分の体験、自分の感覚、自分の思考、自分の直観、自分の良心、自分の判断に基づいて行動する自律的な人間へと前進していくことが「自由の理念」であり「自由の哲学」だと述べておられます。


思考、感情、意志


どれも怠ることなく大切に育てたいものです。


 特に〇歳~七歳までの意志の教育では、これは正しいことなのだと言って聞かせるだけでは育ちません。大人が子どもに良いモデルを示すこと。これこそ子どもの中に正しいものとして確信するものを毎日行わせること。反復して行わせること。その行為を習慣まで高めてあげることで意志は育ちます。

 

 主体性を育てるのだという理由で、早くから子どもに判断をさせることも慎まなければならないことだと思っています。未熟なまま判断を行うと正しい判断はできません。子どもは、まず人の話を聴くこと、多くのことを謙虚な気持ちで学ぶことが大切です。


最後にシュタイナーのことば


行為への愛において生きること、他人の意志を理解しつつ生かすこと、これが自由な人間の基本命題である。


大人になった私たちにも大切にしたいことばです。


# by kusunokien | 2018-01-13 19:28 | くすのき園つうしんより

2017年度3学期の親子教室

2017年度 3学期の親子教室の日程が決まりましたので、募集を開始いたします。

定員は 3組 となります。
参加を希望される方は、どうぞお早めにお申し込みくださいませ。


●日時:毎月 いずれも月曜日 
 9:30 ~ 11:00
      
【2学期 Aクラス (月2回)】 合計5回

 1/15 ・ 1/22 ・ 2/5 ・ 2/19 ・ 3/5

【2学期 Bクラス (月1回)】 合計3回

 1/29 ・ 2/26 ・ 3/12

 
 ※毎月の参加が難しい場合は、単発での受付もしています。


親子教室についての詳細は→ こちら


# by kusunokien | 2017-10-24 19:12 | 親子教室